あらすじ貧民街で育った青年・リャムトは自分が希少な「オメガ」であり、国王の后になる存在であることを知る。国王・ゼアンは貧民街出身のリャムトにも偏見なく接する優しきアルファの王であった。リャムトはゼアンに心を許し、良き夫婦の関係を築いていくはずだった──「運命の番」である王弟・キトスさえいなければ。優しく誠実に愛するゼアン、兄の婚約者相手に蠱惑的に誘うキトス、リャムトを中心に二人のアルファによる苛烈な対立が生まれ、それは次第に王国を巻き込むことになる。彼のオメガが選ぶのは、王か運命か──。