あらすじコトダマは、呪術的な思考や国粋的な主張と結びつくと、言霊信仰や言霊思想などと呼ばれることもあって、非科学的な発想だとされがちである。しかし情報が少なかった江戸時代の国学者の研究・分析を読みなおすと、ことばに沈潜した博学たちだからこそ、たどり着けた鋭い言説が垣間見える。そこでは学問的な蓄積がはじまっており、現代の言語学に通底する発見もあった。ことばの渉猟者たちの足跡をたどり、ことばの深奥と、詩的言語としての日本語表現に迫る一冊。