あらすじ開国から二度の戦争を経て、世界の強国へと激しく変動した明治という時代。その歴史と文学の流れを、鋭利な分析と透徹した理解力を持って論証する。西洋の大きな影響のもとに出発しながら、いつしか独自の様式を獲得するにいたった近代日本文学の特異格が明快に描き出される。卓抜した批評家の本領を示す労作。