あらすじ社会主義革命を成し遂げたキューバの英雄カストロ、スペイン人民戦線を打倒し長く独裁体制を敷いたフランコ。一見したところ正反対の両者には密かな、そして強いつながりがあった。強固な反米意識と愛国心、そしてスペイン・ガリシア地方にルーツを持つこの二人に注目してこそ、初めてキューバ革命以降のアメリカ・キューバ・スペイン間の複雑な外交関係が読み解けるのだ。未開拓の外交史料を駆使して、冷戦下の国際政治の舞台裏を明かし、危機を回避した二人の実像に迫る。