あらすじお雪にともなわれ、信州白骨の温泉へ赴いた竜之助は、しばしの安息を得て目を癒す日々。その竜之助を仇と狙い、旅を急ぐ宇津木兵馬。一方、お銀様は慕い追う竜之助の探索をいったん断念、故郷の有野村へ向かった。時を同じく、がんりきの百蔵の茂太郎をさらわれ、うらびれた独り旅を行く弁信。また米友とともに京大阪をめざし、医師道庵が街道をゆらゆら歩む。中山道筋に展開する道中模様……。「流転の巻」「みちりやの巻(一~十三)」を収録。