あらすじ7世紀から12世紀まで、ヨーロッパでいう中世の前半は地中海の古典・古代文化がヨーロッパ各地に広がり、イスラームが成立して急速な広がりを見せた。中国やインドでも高度な形而上学が発展し、日本でも空海のような宇宙規模の形而上学が構想された。民族の大移動が始まり、諸帝国が成立すると文化が特定の地域に閉じこもらず、広がりを見せていった。こうした時代の諸伝統における多様な哲学を、「超越」と「普遍」をテーマとして設定し、相互の関連を重視しつつ論じる。