どんなに頑張っても、相性の悪い上司から疎まれ、不遇ななかで人生を終えて、異世界へと転生したフィル。
そこは貴族たちが魔法の力を独占する世界だった。侯爵家の息子として生まれたことで苦労はなかったが、固有の魔法能力が役立たずな属性だったことで、いつからか馬鹿にされて過ごす毎日だ。
ついに父からも見はなされ、収穫のない辺境へと送られたフィルに着いてきてくれたのは、幼なじみでもあるメイドのリーナと、護衛としての女騎士メイガンだけだった。
しかし、赴任先はまったく美味しいところのない土地だと聞いていたけれど、よくよく見れば、フィルの持つ泥属性の魔法に最適な土壌であることに気付いたことで、どん底人生は大逆転へと向かい始める。土壌改良から始まって、様々な魔法の活用アイデアが湧いてきて、フィルはこの辺境暮らしが、貴族の社交界よりもずっと楽しくなってきた。
やればやるほど喜ばれ、村人たちからも認められていく。それは、フィルにとって何よりの喜びだった。屋敷は村娘の美少女ジョゼも加えた美女ハーレムとなり、フィルは新たな暮らしを満喫していくことに。
栄える村には危険も寄ってくるけれど、愛する彼女たちの絆はますます強まっていって……。