問題解決思考――予測不可能な時代の問題解決&意思決定の方法・原因を分析・究明する・最適な方法を選択決定する・リスクをコントロールする・状況を整理し課題を明らかにする「あの人はできる」という言い方をするが、これには二つの意味がある。一つは知識が豊富にあるという意味。もう一つは頭の使い方がうまいという意味である。後者は、知恵があるともいう。知識が豊富にあること、記憶量がたくさんあるということは決して悪いことではない。しかし、知識があるからといって判断力、決断力があるとは限らない。ときには「頭はいいんだけど・・・」という人もいる。それに対して、「あの人はできる」といった場合は一般的に記憶量の多さではなく、現実の問題を巧みにさばけることをいう。そもそも知識がなければ、文献に頼ったり人に聞いたりすればいい。実社会で要求され、重要視されるのは知識より知恵である。本書で紹介する「問題解決思考」はまさしくそのための道具である。お読みいただければ必ずやお役に立つものと確信する。オリエンタルランドやアサヒビール等、多くの企業で採用されているシンキングマネジメント(思考手順のこと)ビジネスの問題解決に有効な4つの思考手順を紹介します。本著が容易に結論を出すのが難しい問題を抱えて、日夜、苦悩されている方々の一助になれば幸いである。■目次●第1章 原因分析――トラブルの真の原因を効率的に究明する手順 「原因分析」七つのステップ ケーススタディ「原因分析」 ほか●第2章 決定分析――迷いを捨てて最適な方法、案を選択決定する手順 「決定分析」八つのステップ ケーススタディ「決定分析」 ほか●第3章 リスク分析――不確実な将来のリスクをコントロールする手順 「リスク分析」七つのステップ ケーススタディ「リスク分析」 ほか●第4章 状況分析――状況を整理して、取り組むべき課題を明らかにする手順 「状況分析」五つのステップ ケーススタディ「状況分析」 ほか■著者 今井繁之(イマイシゲユキ)株式会社シンキングマネジメント研究所代表取締役所長。1965年、明治大学商学部卒業。(株)リコー、ソニー(株)に勤務。ソニーでは、論理的問題解決法であるKT法(ケプナー・トリゴー法)の社内講師を務め、ソニー退社後、(株)デシジョンシステムで同種の問題解決法であるEM法の研修講師を務める。1990年に独立してシンキングマネジメント研究所を設立。現在、研修講師として多方面で活躍。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)