貸借対照表(バランスシート)は、6つの「箱」・現金預金・その他の流動資産・固定資産・流動負債・固定負債・純資産に数字を当てはめ、各期で比較すれば、細かい数字が読めなくても会社の現状・課題・将来性を瞬時に理解できる。公認会計士が箱型バランスシートの読み方を紹介。決算書は大きく「損益計算書」と「賃借対照表」の2種類に分けられます。損益計算書は、売上高から費用を差し引いて、会社が1年間に稼いだ利益を計算するのもです。一方、賃借対照表は、会社の抱える資産や負債を一覧表にしたものです。損益計算書は、とくに知識のない人でも読むことができるでしょう。しかし、賃借対照表となると、読める人の方が少なくなってしまいます。驚くことに、事業を行っている経営者でも損益計算書は読めるけれど、賃借対照表は読めないという人が多いのです。なぜでしょうか?それは賃借対照表が非常にわかりにくいからです。賃借対照表こそが会社にとって最も大事な『お金』に関する情報を示しており、その会社が本当に儲かっている会社なのか、成長している優良企業なのか明確に示す決算書であるからです。本書で紹介する『箱型バランスシート』を使えば、あらゆる賃借対照表は6つのパターンに集約されていることがわかります。6つのパターンを理解すれば、3秒でその会社がどんな会社なのかが分かるようになります。本書では、6つのパターンにあてはまる会社がどのような会社であるかを解説したうえで、箱形バランスシートによる実際の企業の分析例を紹介していきます。株式投資や経営改善等に最適!データを入力するだけで、箱型バランスシートが完成するEXCELテンプレート付(要ダウンロード)。■目次第1章 会社はお金がすべて第2章 貸借対照表とは何か第3章 箱型バランスシート6つのタイプ第4章 経営分析指標によるバランスシートの分類第5章 実際の企業を箱型バランスシートで見てみよう※本書は2016年に刊行された『3秒でバランスシートが読める本』の新装版です。■著者 中村儀一(なかむら・ぎいち)公認会計士・税理士。 企業管理会計・組織開発コンサルタント。大手監査法人、外資系アカウンティングファーム、国内監査法人系・外資系コンサルティングファームにて30余年に渡って監査及びコンサルティング業務を行い、売上高1兆円を超える上場大企業から数億~数千万円の中小・零細企業まで様々な業種・業態・規模の企業の経営と管理の実情に触れる経験を積む。その中で、今後の日本企業は損益計算書中心の経営管理から、バランスシートとキャッシュフロー重視の経営管理に変えていく必要性を痛感。その妨げとなっている、複雑になり過ぎた会計を、誰もが分かりやすく使いやすいものにするべく、「箱型バランスシート解読法」を考案し、講演・セミナーを行っている。