インターネットを利用し、文字だけでやり取りする「テキスト会議」。会議室に集まる必要がなく、全員が時間をそろえて参加する必要がないなどメリットの多い会議形式ですが、文字だけのコミュニケーションはどうしても誤解や認識齟齬を生みやすく、会議での混乱や揉め事が起こりやすくなってしまいます。●自分のコメントが、意図とは違う読み方をされてしまった…●議論があちこちに発散し、1つのことを決めるのに長い時間がかかる…●ちょっとした行き違いから言い争いが始まり、なかなか誤解が解けない…このような問題の原因は、「テキスト会議」に特化した運用ルールがないことです。対面の会議ではすでにいくつかの運用ルールが提唱されていますが、テキスト会議の運用ルールは、これまでほとんど整備されて来ませんでした。テキスト会議は、相手の表情が見えない、声のトーンで感情を判断できないなど、対面の会議にはない特徴をいくつも持っています。それならば、運用ルールもテキスト会議に沿ったものを用意しなくてはなりません。本書は、これらの特徴や対面の会議との違いをよく理解した上で、テキスト会議に特化した運用ルールをまとめて『議事法』として成文化したものです。豊富な実例を交えてルールを解説し、『テキスト議事法』の導入から実践までをまとめています。標準的な運用ルールを導入することで、混乱や揉め事が起きることなくテキスト会議が進められることを目指した一冊です。■目次第1章 テキスト議事法とは何か第2章 テキスト議事法の導入方法 (会議での役割、オンライン会議室 他)第3章 審議 (議案作成、賛同者、討論、動議、要求、差戻、議長裁定 他)第4章 採決 (採決形式、記名投票と無記名投票、決定投票、決議事項 他)第5章 協議と報告 (審議との区別 他)第6章 監査 (監査の構成、監査の上申 他)第7章 禁止行為 (個人批判の禁止、建設的でない批判の禁止 他)第8章 懲罰 (懲罰の種類、弁明、懲罰の適用範囲 他)第9章 発言録 (議事録と発言録、発言録の公開、公開対象からの除外 他)第10章 緊急対応 (緊急時の特例 他)■著者 宮野清隆(みやの・きよたか)株式会社シスデイズ代表取締役社長、年収1,000万円以上の交流グループ「HighSociety Japan」代表、高IQ団体「JAPAN MENSA」会員(副会長・財務担当・法務担当等を歴任)。