既刊(1巻 最新刊)

かあさんから 生まれたんだよ

-
おかあさんを、ずっとまっているんだ。内田麟太郎が描く、母への切なる想いが、美しく広がる・・・・・・。まだ ことばを すこししか しらなかったころ。/ばくは ラジオから ながれてくる ことばに、ふと みみを かたむけた。/うみのはは。/(そうか。かあさんは うみに・・・・・・)/ぼくは 水平線 みつめた。/かあさんが、なみの うえを すべってくるようで。しろいきものの 女神さまのような すがたで。/まちつづけた。ずっと。水平線を みつづけながら。/ときどき、そっと よびかけて。/かあさん。/ゆうひが しずんでいく。それでも・・・・・・。ぼくは まちつづけた。/ひがしずみ なみの おとだけになった。/ぴちゃ ぴちゃ。ぴちゃ ぴちゃ。/(かあさんは・・・・・・、こなかった)ぼくは よみちを かえっていった。/それから なん年してからだろう。ぼくは すこし じぶんを わらった。海の母じゃなくて、生みの母だったのだ。/・・・・・・。

かあさんから 生まれたんだよの巻一覧

既刊1巻
1 / 1

通知管理

通知管理を見る

かあさんから 生まれたんだよの作品情報

あらすじ

おかあさんを、ずっとまっているんだ。内田麟太郎が描く、母への切なる想いが、美しく広がる・・・・・・。まだ ことばを すこししか しらなかったころ。/ばくは ラジオから ながれてくる ことばに、ふと みみを かたむけた。/うみのはは。/(そうか。かあさんは うみに・・・・・・)/ぼくは 水平線 みつめた。/かあさんが、なみの うえを すべってくるようで。しろいきものの 女神さまのような すがたで。/まちつづけた。ずっと。水平線を みつづけながら。/ときどき、そっと よびかけて。/かあさん。/ゆうひが しずんでいく。それでも・・・・・・。ぼくは まちつづけた。/ひがしずみ なみの おとだけになった。/ぴちゃ ぴちゃ。ぴちゃ ぴちゃ。/(かあさんは・・・・・・、こなかった)ぼくは よみちを かえっていった。/それから なん年してからだろう。ぼくは すこし じぶんを わらった。海の母じゃなくて、生みの母だったのだ。/・・・・・・。

かあさんから 生まれたんだよのレビュー

まだレビューはありません。