「俺を用心棒に雇え。そのかわり、あんたをもらう!」……日高剛のことばに瑞穂はとまどう。瑞穂は、古代より続く巫覡の末裔。〈陰の気〉を食らって生きる異形のものたちと戦う宿命を持つ。だが、この世ならぬものたちと戦うにはあまりにもか弱い瑞穂に、強い〈陽の気〉を持つ剛が用心棒役を買って出たのだった。瑞穂の体を抱くことを条件に……。だが、剛には一流商社に勤める恋人がいた。ゲイであることが露見することを恐れ、剛と別れようとしているのだが、その迷い苦しむ心の隙に異形がとり憑き……。 (※本作品はイラスト入りです。電子書籍化して配信するにあたり加筆修正、および一部単行本と異なる仕様がございます)