【第8回角川文庫キャラクター小説大賞《奨励賞》受賞作!】◆あらすじ◆名門の娘ながら代書屋を営む藍夏月は、人ならぬものと縁があり、幽鬼からの代書も引き受けている。しかしある日、うっかり転んで死んでしまった! 気付けば彼女は冥府の王、泰山府君の前にいた。ここで死ぬわけにはいかないと、夏月は冥界でも懸命に働き、条件付きで蘇ることに! それは現世で泰山府君の調べ物を手伝うこと。生き返った彼女は王城で女官勤めをすることになり……。天才代書屋少女が後宮の闇を暴く、中華ミステリ!◆登場人物◆藍夏月(らんかげつ)16歳。代書屋『灰塵庵』を営む名家の娘。幽鬼への関心が高く、彼らの代書も引き受ける。故あって王城で女官勤めを始める。可不可(かふか)20歳前後。夏月の従者で藍家の使用人。西域の血が混じっている。洪緑水(こうりょくすい)27歳。秘書省写本府長官。女官として働く夏月の上司。穏やかな笑みを浮かべる美青年だが、したたかさもある。泰山府君(たいざんふくん)冥府の王。傲岸不遜な性格。死後裁判を行う神で、禄命簿という人の運命が記された帳面を持つ。