ダイヤモンド鉱山を有し、小さいながらも豊かだったダーヤ王国。だが、ブリューゲル帝国の公爵家から後妻の王妃を迎えて以来、国は転落の一途を辿っている。王女・ララベルもまた、メイド以下の生活を強いられていた。鉱山の利権を手にするのは、王妃と王妃の実家の公爵家。ブリューゲル帝国の反皇帝派でもある公爵家の動きを封じるべく、『冷酷無慈悲な軍人王』の異名を取る若き皇帝・レオンがダーヤ王国に攻め込んできた。レオンを誘惑するよう継母から命じられたララベルは、病身の父王を助けたいばかりに身を捧げる。その間に王と王妃は逃亡……。恍惚に酔うまもなく、レオンからお前は用なしだと宣告され、後宮行きを命じられて、二度と俺の前に現れるなと釘をさされたララベルだったが、二年後、偶然レオンを再会することに。そのみすぼらしい姿にララベルと気づかぬレオン。もし正体を知られたら……? だがレオンとの時間は甘美で……。