魔力が弱く、治癒魔法を誇る一族から追い出されたメリル。彼は治癒魔術師にはなれず、それよりも劣るとされる催眠術師として王宮で働いていた。ある日、彼は兄が仕えている王女に「血まみれ将軍を虜にしてこい」と命令される。なんでも、王女はその将軍に強引に求婚され、断れずに困っているのだという。「催眠術とは、そんな簡単なものではない…」と、しり込みするメリルだったが、兄と王女に無理やり承諾させられる。仕方なく、将軍のもとに向かい、隙をみて催眠術をかけてみるメリルだったが、なんと将軍はあっさりと彼に恋してしまう! それどころか、予想以上の熱愛。いつしか将軍を好きになってしまったメリルは、そんな偽りの愛が苦しくなってきて……!? ※電子版は単行本をもとに編集しています。