日米の戦術を大きく変えた「パナマ海峡」の出現。昭和16年12月、米アジア艦隊は「デラウェア級」戦艦を擁して、クェゼリン環礁、さらに台湾を蹂躙し、沖縄近海まで迫ってくるも、帝国海軍の空母機動部隊によって無残な敗北を喫してしまう。
雪辱を果たすため、米海軍は「デラウェア級」を凌ぐ巨大戦艦「コネチカット級」2隻を竣工。昭和17年5月5日、米太平洋艦隊に編入させ、ハワイを出港する。
一方の帝国海軍は、主だった艦隊と基地航空隊をトラック環礁に集結させ、米艦隊を待ち受けるのだった。
中部太平洋で激突する日本機動部隊と太平洋艦隊。巧妙に仕組まれた米海軍の陽動作戦を打ち破り、航空要塞トラックを死守できるのか!?
本書は2013年2月に学研パブリッシングより刊行された『群龍の海(2)航空要塞トラック』を改題・改装したものです。