空腹で今にも倒れそうな青年に公園で出会い、バイト先のまかない弁当を譲った大学生の大樹。
お弁当を完食し寝落ちしてしまった彼をなんとか家まで送りとどけた大樹は、彼が「クグノヨシノリ」という名で執筆している小説家志望だと知る。
お礼として五千円を差し出された大樹が慌てて受け取れないと返すも、ヨシノリに引く気はない様子。
そこで大樹は、金額分のお弁当をヨシノリに届けることを提案する。
何かとヨシノリの世話を焼いてしまう大樹は、彼が「未練」を抱えていることを知り……。
表題作ほか、共通の趣味と過去の接点をきっかけに距離を縮めていく、正反対な大学生二人の恋を描いた「プリーズ・プリーズ・プリーズ」を同時収録。
※電子版はmimosa本誌掲載時のカラーページをカラーのまま収録しています。