『都落ちなんて人はいうけれど、落ちた先にだって幸せはあるんやで』紬実(22歳/派遣社員)。友達とルームシェア中。引っ込み思案の流されやすい性格。人は優しいなんていうけど、はっきり言えない優柔不断な性格の彼女は、それが災いして友人も仕事先も失ってしまった…「自分が大嫌い」生きる道に迷ったまま揺れる電車に乗り、紬実が辿り着いた――『穂上駅』。田んぼと夜空しかない田舎で途方に暮れる紬実に手を差し伸べた青太という青年、祖母・スズとの優しい出会い。この出会いをきっかけに穂上の町で、ゆっくりとした時の流れに身を任せる紬実の生活は始まった。癒されたいあなたに捧げる、田舎の優しいリセットライフ。※この作品は「私の幸せな都落ち」(1)~(5)の合本版です。