由緒ある伯爵家だが、お金がまったくない貧乏貴族令嬢のアンネリカ。
富と名声はあるが、新興貴族の男爵家三男にすぎない騎士団長のルイス。
二人はお互いの家柄とお金を目当てに結婚した。
お金さえあれば問題はない。と、アンネリカは相手の見た目も中身もなにひとつ知らぬまま結婚を決めたが、結婚式当日、初めて会った夫は予想外に絶世の美男子だった。
これほどの美貌ならば相手など選び放題だっただろうに、それほど家柄が欲しかったのだろうかと思ったアンネリカだが、迎えた初夜で自分が望まれた本当の理由を知る。
ルイスは外見と功績に反して、女性の胸ひとつ揉めないヘタレの童貞だったのだ。
妻にすべて任せてやり過ごそうとしていたらしいが、アンネリカも男女の経験などあるわけがない。
当然ながら二人の初夜は散々なものとなり失敗した。
この日から童貞と処女による、初夜達成を目指す前途多難な夫婦生活が始まるのだった。
ひたすら突き進む鋼のメンタル妻と、プライドだけは山のように高い夫のドタバタ性活!
『お金目当ての令嬢が結婚した美貌の騎士が実は童貞ヘタレでした(2)』には「第二夜」(後半)~「幕間」までを収録