あらすじ「海を観に行く。それが叶ったら思い残すことなんかねえや……」 人類が月に移住して数十年。吉原を模した遊郭街・まげもん町に飛び込んだ天涯孤独の朔花は、地球の海を観る夢を胸に生きている。 美しく姉御肌の朔花を支えるのは、幼馴染の花屋・余市。 だが恋を知らない朔花は、余市の密かな想いと決意に気づかない。 やがて花魁となった朔花は実業家に見初められ、地球へ請け出されることになるが……。 くもはばきが描く絢爛な近未来遊郭絵巻。月だけに咲く恋の花が開く。