あらすじおしどり夫婦の与四郎と小里が小間物屋『足柄屋』を営む深川佐賀町に以前住んでいた、九歳の長吉が姿を消した。棒手振りが、旅姿の大人に連れ去られて行くのを見たという。女手一つで長吉を育ててきた母・お筋の悲嘆に、元岡っ引きの千恵蔵が探索に乗り出す。横山町の鳥九郎の過去が関わっていると睨んだ千恵蔵は日光街道へと彼を追っていく。そんな折、千恵蔵が実の娘であることを隠しながら目をかけていた小里に、病魔が襲いかかる。思いがけない事態に与四郎は小里を助ける手段を探し始める――。大人気時代小説第四弾!