巷をにぎわす詐欺事件のなかには、「なぜ、こんなものに引っかかってしまったのか?」というものが多くある。騙された内容を聞くと、常識はずれの高配当を謳った投資話であったり、架空の事故の示談金と称して数百万円を振り込ませたりと、いかにも怪しい話がほとんどである。それでは、なぜ、被害にあった人はそんな詐欺師たちのホラ話を信じてしまったのか?そこには、真っ赤な偽物を本物に仕立て上げる、詐欺師の驚くべき人心掌握術があったのだ。キャッチセールス評論家として、詐欺集団や悪徳商法団体に数々の潜入取材を試みてきた著者が目の当たりにした、詐欺師のテクニックの数々。本書はそれらを1冊にまとめたものである。