在家の知恵者たちが仏の前に集結!厳格な教えを強いる一神教とはちがい、仏教はなんでもござれの世界。どのような思想信条をもつ者に対しても、門戸が開かれ、不届き者の声にも耳を傾けてくれるありがたい宗教。そのような仏様の教えを体現し、どんな相手からもよいお話を引き出せる座談の名人・釈徹宗先生がホストとなった対談集。スポーツ、アート、文学、教育、将棋、人工知能、生命科学などの世界の第一線で活躍する著名人たちとの妥協なき16の語らいを収録。目次まえがき――釈徹宗1 色即是空打たれてもめげない「直球勝負」が大事です。――羽生善治何かを諦めたほうが、手に入るものがある。――為末大「物語」の力をいま取り戻せ。――いとうせいこう「依存先」が多いほど、人は自立できる。――熊谷晋一郎2 輪廻転生この世界にあふれる「問題」は、互いにつながっているのです。――国谷裕子「日本語」は人の心を優しく開かせる言葉です。――黒川伊保子「家族」と「共同体」のために生きる。それが人生をもつということ。――山極壽一人間の「非合理」を知っている。それが宗教の底力だ。――佐藤優3 四苦八苦老いも死も、万能解決策は「受け入れること」。――久坂部羊生命の仕組みを知れば、「操作の時代」も怖くない。――仲野徹「ヘンな日本画」には日本人の秘密がある。――山口晃「できる」と信じれば、人は何歳からでも伸びる。――坪田信貴4 如実知見人間の注ぐ親鸞のまなざしを、インドの月光に見たのです。――高史明小説が描けるものは、「断片」の中の真理なのです。――小川洋子現代人にとっての幸福は、「集中」にヒントがある。――石川善樹演劇や芸術には「人を育てる力」がある。――平田オリザ