莫大な財産を相続したドリット一家は、イタリア旅行に出かけ、旅先でロンドン上流社会の面々と関わりを持つようになる。ファニーは、マードル家の息子との結婚に野心を燃やす。クレナムは爪はじきにあうが、リトル・ドリットだけがクレナムに感謝の気持ちを持ち続け、近況を書き送った。ロンドンではマードル氏が運用する株価が空前のうなぎ登りとなり、ウィリアムは全財産を、クレナムは共同事業の運転資金を投資する。だがついに、来るべきものがやって来る。マードル氏が自殺し、巨額の資金を横領していたことが判明。投資したすべての人々の財産が水泡に帰す。クレナムも巻き込まれ、監獄に収監され失意から病気になる。その彼を真心込めて看病したのはリトル・ドリットだった。二人は、お互いの思いを再確認してゆく。