異説、珍説、怪説、大集合。日本史上最大の謎の一つを丹念に解きながら歴史学の手法に迫る。いま明かされる、明智光秀の実像とは。【諸説あり、本能寺の変】・怨恨説・不安説・野望説(信長、恨みます?)・足利義昭黒幕説(室町幕府再興を目指して?)・朝廷黒幕説(朝廷の危機感が光秀を操った?)・本願寺黒幕説(教如が変の首謀者だった?)・イエズス会黒幕説(南欧の勢力が信長殺害を計画?)・四国政策説(政策の変更が光秀を脅かした?)・その他の諸説――論理の飛躍を遠ざけ、史料的な根拠に基づいて見出したとき、はじめて明らかになる真実とは。歴史に関する一般書は多数刊行されているが、そこには根拠のないデタラメな説が流布しているのも事実。また、それらを信じている人も圧倒的に多い。本書では、本能寺の変を素材として、戦国の歴史を学ぶともに、「正しい歴史研究の方法とは何か」を考える。【こんな歴史書籍を読んではいけない!】・まったく史料が読めない人が書いた本・史料を読んだふりをする人が書いた本・都合の良い解釈+誤読を積み重ねる人が書いた本・自説を有利にするために史料や文献を選ぶ人が書いた本・著しい論理の飛躍を重ねる人が書いた本