※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。本書は、日系アメリカ人によるリドレス(名誉回復)運動の展開を分析します。第二次世界大戦中の日系人強制収容政策への補償と謝罪を求めて始まったこの運動は、1988年の補償法の成立に結実しましたが、本書では運動内部のダイナミクスを明らかにして、従来のような成功事例としての紹介のみではなく、より複雑な実態について考察を加えていきます。その裏づけのため、強制収容の記憶と運動の意味づけ、運動理念、戦術、言説実践との関連を詳細に検討した一冊になっています。【目次】序章 研究の課題と方法第1章 リドレス運動に至るまで第2章 運動経験のライフストーリー <日系-アメリカ人>アイデンティティの形成第3章 コミュニティ支援活動からリドレス運動へ―草の根運動組織NCRRの成立第4章 「強制収容の記憶」の再編—1981年公聴会とコミュニティの動員第5章 「草の根ロビー活動」と「市民的自由法」の成立第6章 もう一つのリドレス運動—在米日系ラテンアメリカ人によるリドレス要求第7章 「強制収容の記憶」から「運動の記憶へ」—コメモレーションの変遷第8章 「強制収容の記憶」の共有と他集団との連帯形成——9.11後の展開終章 日系アメリカ人リドレス運動の再評価~日系からマルチエスニックな運動という地平へ文献・資料年表あとがき索引