2010年代の台湾には、日本の1960年代のように、人びとが「自由」を求め、自分なりの表現に取り組む熱気が渦巻いていた――。日本の企業社会に嫌気が差し、海外放浪の旅に出た著者は、その途上で訪れた台湾に魅せられる。そして現地の人びとと交流するうちに、台湾の対抗文化やDIYシーンの取材にのめり込んでいく。インディ音楽シーン、インディペンデント誌『秋刀魚』、オルタナティブスペース〈waiting room〉……現在進行形の台湾カルチャーを案内しながら、これからの時代の生き方や働き方を考える。ベストセラー『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』、人気マンガ連載『めぞん文豪』の共著者で、フリーランスライターとして活躍する著者の初の単著。目次序章 フリーライター、台湾に出会う第一章 フリーライター、台湾に降り立つ第二章 台湾再訪、台湾インディ音楽を知る第三章 台湾と中国、台湾アイデンティティを巡って第四章 台湾意識が宿るもの。街・建築・文房具INTERLUDE 台湾で出会った愛すべき人たちとのささやかな記憶の記録第五章 インディペンデント誌『秋刀魚』がカルチャーの分断を消滅させる日第六章 DIYからすべてが生まれる。オルタナティブスペース〈waiting room〉第七章 日本人から観た台湾、台湾人から観た日本あとがきにかえて 就職しないで生きるには