なんか切なくて一気読み
なんの予備知識もなく読んだので、ほのぼのちょいシュールなギャグ漫画かな?程度に予想してたけど大ハズレだった。
で、幸せそうな一家が出てくる冒頭読んで、ファミリー系なんだな(鈴木さんはどう関係してるんだ?)穏やかだなと思ってたのにあっという間に父さん殺されてるし。
鈴木さんは、父に死なれ母と息子二人で逃亡生活してるアパートの隣の住人だったんだけど、夜中に騒ぐなと乗り込んできたので「なるほど、この人が主人公か、変人だから色々イベント発生するのかな」とか思ったけどまたまた大ハズレ。
優しい母さんも無慈悲に殺されるし、いきなり予想外のノワール系はキツいな…とこの辺りで一旦読むか止めるか迷ったけど、止めなくて良かった!
腕のいい殺し屋の鈴木さんと何も知らないようなのに警察の裏の顔に追いかけられてる息子との逃亡劇、言ってしまえばそれだけなんだけど、鈴木さんの母性に目覚めそうになって逡巡する様子や、なんだかんだ言いながらも真っ直ぐに鈴木さんを慕う息子の純粋さに、そしてどうなってくのか読めない展開にじわじわ絡め取られて止まらなくなった。
本当の親子じゃ無いんだけど、不器用な鈴木さんと無邪気な息子のやり取りが何とも味わい深くて、そして切ない。
ところどころ画力のせいでか分かりにくい箇所もあったけど、トータルとしては満点星。