あらすじ漱石は折に触れて身辺の随想・感想・旅行記ふうの読み物などを書いた。本書はこうした「雑文集」であるが、漱石のまた別の面が明らかになる面白さにあふれている。ここには、「倫敦消息」「自転車日記」「京に着ける夕」「入社の辞」「満韓ところどころ」「元日」「余と万年筆」「博士問題とマードック先生と余」「マードック先生の『日本歴史』」「博士問題の成行」「ケーベル先生」「ケーベル先生の告別」「文士の生活」の13編を、ほぼ発表された年代順に収録してある。