【内容紹介】
新型コロナウイルスの脅威によって、世界中で吹き荒れつつあった反グローバル主義の嵐が勢いを増している。
グローバル化は雇用破壊、格差拡大、テロやスパイの脅威をもたらし、金融危機やパンデミックの影響を増幅するとも指摘されている。
しかし人間は古来、「よそ者」とつながることで新しい知識や情報を得て、イノベーションを起こし、発展してきた。
世界の分断によってこの流れを止めることは、日本そして世界に破壊的な経済的損失を与えるだろう。
本書ではネットワーク経済学の理論とデータを基に、反グローバル主義への徹底的な反論を試みる。
【著者紹介】
[著]戸堂康之(とどう・やすゆき)
早稲田大学政治経済学術院経済学研究科教授。
1967年大阪府生まれ。1991年東京大学教養学部卒業。
学習塾経営を経て、2000年スタンフォード大学経済学部博士課程修了(経済学Ph.D.取得)。
2000年-2001年南イリノイ大学経済学部助教授。
2001年-2005年東京都立大学経済学部講師・助教授。
2005年-2007年青山学院大学国際政治経済学部助教授。
2007年-2014年東京大学新領域創成科学研究科国際協力学専攻准教授・教授・専攻長。2014年より現職。
日本国際経済学会小島清研究奨励賞受賞(2017年)。
国際経済学、開発経済学、ネットワーク科学の分野で、経済の発展や強靭性に資する実証研究を行っている。
査読付き英語論文50本以上。一般向けの著書に『途上国化する日本』(日経プレミアシリーズ)、『日本経済の底力』(中公新書)など。