第63回講談社児童文学新人賞佳作入選作、待望の書籍化!
亡き母が愛した、海光祭を復活させたい!
三船七海は海光小学校の6年生。1歳の時、東日本大震災で母と祖母を亡くし、祖父と母の妹・汐里さんと暮らしている。ほとんど母の記憶のない七海だったが、母の同級生から、母が熱心に取り組んでいた海光祭のことを聞く。それは地域の人たちの協力を得ながら作り上げる、海光小の大イベントだったが、震災後はとだえ、開催されていなかった――。
震災から10年が経ち、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、七海の新しい挑戦がはじまる!
東日本大震災遺児の喪失と再生の物語。巨大すぎる現実に創作で立ち向かう作者の勇気とそれを支える筆力に敬服した。
――児童文学作家・安東みきえ(講談社児童文学新人賞選考委員)