河合塾で世界史を教えている著者のもとには、定期的に、下記のような質問をしてくる学生が現れる。「先生、いったいどうしたら、先生のようにそんなにも膨大な世界史知識を『暗記』できるでしょうか?」その考え方は、実は、根本からまちがっている。「暗記」なんかしていたら、とても覚えられる量ではない。暗記をしようとしないからこそ、簡単に覚えることができるのだ。正しい世界史学習法とは、細かな歴史事象や固有名詞を覚える前に、歴史の流れを理解することが第一義である。世界史の全体構造さえ把握すれば、細かな歴史の事実など、簡単に覚えることができるのだ。著者が説く「正しい世界史学習法」を習得した学生は、暗記に苦労することなく、一年間で偏差値を20~30上げることができるという。本書は、著者が見抜いた「歴史の全体構造」を、21枚の地図も用いてわかりやく解説。本物の教養を身につけるために必読の一冊である。