好評『そらとぶパン』の作者、深見春夫氏が描くユニークな絵本です。ある日、町に大きな黒い雲がやってきました。雲はみるみるうちに、かいじゅうになりました。「どーれ、今日は男の子をたべることにするか」それを聞いた、町の男の子とその家族は大騒ぎです。「ママー、ぼく女の子に生まれたかったよー」大混乱の中、今度は「男の子でも、野菜の嫌いな男の子がいいな」と、くもかいじゅうが言うと、野菜の嫌いな男の子の家は大騒ぎです。「もしもし警察ですか、何とかしてください! うちの子は、ニンジンが食べられないんです」さらに、くもかいじゅうは「一日にテレビゲームを一時間以上やる、運動不足であぶらがのった男の子がいいな」と探し始めると、町には、野菜が嫌いで毎日一時間以上テレビゲームをする男の子が三人いました。そして、最後にくもかいじゅうが出した条件は……? 怖いけど、ちょっと間抜けなくもかいじゅう。親子で楽しめる一冊です。