十数年前、韓国を襲ったIMF危機。それまで「日本的経営」マネジメントスタイルで成功していたサムスンは、存亡の危機に陥る。ここで覚悟を決め、慣れ親しんだマネジメントスタイルを捨て、「内向き」から「外向き」に、大胆な組織改革を断行した。世界中から有能な人材をかき集め、デザイン力を武器に製品開発力を強化。さらには、「現地に骨を埋める」ように人材を育て、新興国市場を席巻する。結果、いまや世界的企業に飛躍し、日本のライバルメーカーを凌ぐ「強さ」を身につけている。今回、トヨタやパナソニックなど、企業ルポに定評があるジャーナリストの著者が、「秘密主義」の会社として名高いサムスンの経営幹部に密着取材。知られざるマネジメントの実情を詳しく明らかにする! そこから、北米、アジアでの“激烈な企業競争”に勝つビジネスモデルを提示していく。