介護保険が導入されて今年で13年目。利用者は3倍に増え、介護業界は7兆円を超えるマーケットに成長した。今後はさらに拡大し、来たるべき超高齢化社会では、「誰もが介護とどこかで向き合う」時代になると予想されている。一方で、事業者の明暗がはっきり分かれてきたのも、ここ最近の傾向である。本書はこうした介護業界の動向をふまえながら、事業の立ち上げから運営ノウハウまでを図やイラストを使いながらわかりやすく解説。介護保険のしくみから始まり、申請手続き、サービス別の事業の立ち上げ方、成功している企業の実例まで網羅している。特に2012年度改定後、大きく様変わりしつつある業界の様子にも触れ、厳しさを増す訪問介護事業の改革案や新しいコンセプト「地域包括ケア」についても解説している。「誰もが高齢になった時、安心かつ快適に過ごせるために、皆で介護ビジネスを育成していきたい」という著者の思いにあふれた一冊。