企業倒産や統合再編が日常茶飯事となった今日、会社の寿命は「平均18年」であるというが、一方で日本は「老舗大国」といわれるほどに、100年以上続く長寿企業も数多い。はたして、老舗が世の荒波をくぐり抜けて繁盛し続けている秘訣とは何か? 全国の老舗約750社を訪問し、371社のトップに直接取材した著者は、老舗の主人や女将と向き合い、永続繁盛の秘訣を探り出した。それはまさに家訓や暖簾といったシンボリックなものの奥に隠された、本当に言い伝えたい真の教えに他ならない。「補佐・諫言ができる番頭役を持て」「地域に尽くせば、我が身に返ってくる」「家訓・経営理念は社会への決意表明である」など、いずれも創業者や先祖の血涙がしみこんだ貴重な教訓である。本書はこれら老舗の叡智を経営学に関連付け、「老舗学」として伝授する。エッセンスを抽出した「20の鉄則」は、経営者のみならず、企業幹部を目指す者にも金言となるだろう。