いま、多くの病院では看護師の慢性的人手不足に悩んでいる。そこで求められているのは、いかにして新卒看護師の即実践能力を高めていくかである。そこで本書は、医療機関でのOJT研修のスペシャリストである著者が、病院に特化してそのOJTのノウハウを詳しく解説した。これまでのOJTというと、上司・先輩から部下・後輩へと一方通行で指導するというのが普通だった。しかし、今日の組織と個人の関係というのは、一人ひとりが自立・成長・巣立ちしてこそ仕事で大きな力を発揮できる時代へと変わった。そこで上司・先輩に必要なのは「互いに学ぶ」相互啓発の発想であり、同時に部下・後輩に必要なのは、「自ら学ぶ」自己啓発の発想である。本書はこうした視点から、OJTのさまざまな実例と体験談を盛り込みながら、看護師のモチベーションを高め、実践能力を高めるための指導法を解説。さまざまな場面を網羅し、すぐに役立てることができる。