今月号の総力特集は、「2022年の日本」である。昨年に引き続き、コロナ禍の1年が幕を閉じようとしている。現在はオミクロン株が世界を席捲しているが、それでも徐々に「出口」がみえてきているのは間違いないだろう。ならば、2022年の日本は何を課題として向き合うべきで、私たちはどのような新年を掴みとるべきだろうか。本特集では、日本経済の行方から米中対立のシナリオ、さらには新たな感染症への備えまで、長い時間軸と広い視野で日本の未来を検討した。本号の巻頭には世界と日本の知性の二大対談を掲載。膨張する中国との向き合い方をエマニュエル・トッド氏と前国家安全保障局次長の兼原信克がそれぞれの考えをぶつけ合い、マイケル・サンデル氏と福岡伸一氏は分断する世界で求められる知の在り方について議論を深めた。特別企画は「日米開戦の新常識」。真珠湾攻撃から80年のいま、なぜ日米が衝突したかをグローバル・ヒストリーの文脈をふまえて考察した。また、2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典氏が日本の科学の未来に警鐘を鳴らした緊急提言も掲載。加えて本号より谷口功一氏の新連載「コロナ下の夜の街」も開始したので、こちらも注目いただきたい。