今月号の総力特集は、「米国よ、どこへゆく」である。1月20日、バイデン政権が誕生した。感染者数約2,500万人、死者約40万人を出しているパンデミックはもちろんのこと、国内ではトランプ主義や分断、国外では対中戦略など、課題が山積している米国は、はたしてどこへ向かうのだろうか。その行方はわが国にとっては、自国の安全保障に関わる非常に大きな問題であり、多角的な議論が必要だ。本特集では、米国民主主義と西洋近代的価値観の限界を喝破する佐伯啓思氏や、ASEAN諸国は「自国ファースト」を貫くと指摘する白石隆氏など、八名の識者が米国の今後と日本が進むべき道を論じる。特集は「『緊急事態』とメディア」。10都府県で延長が決定した緊急事態宣言であるが、いまメディアがはたすべき役割は何か。非常時である現在だからこそあぶりだされた問題に迫る。巻頭には、「クリスパー・キャス9」の研究で2020年にノーベル化学賞を受賞して話題を集めたジェニファー・ダウドナ博士への独占インタビューを掲載。そのほか、SBIホールディングスの北尾吉孝社長や、漫才師のオール巨人師匠も登場。