今月号の総力特集は、「菅新政権と日本再生論」である。9月16日、菅政権が誕生した。長期政権後の日本をいかに舵取りするか、その手腕に注目が集まっているが、新首相に課せられているのは「日本再生」ではないだろうか。新型コロナウイルスへの対策は言わずもがな、パンデミックの影響にも晒されている日本経済をいかに立て直すか、激動の世界情勢のなかでいかなる外交を展開するか、憲法改正にどう取り組むか……。本特集では7本の論稿から菅新政権が中長期的に取り組むべき課題を探る。大前研一氏は「ポスト・アベノミクス」の要諦を開陳し、宮家邦彦氏は菅外交を左右するポイントを詳述。河野克俊・前統合幕僚長と村田晃嗣・同志社大学教授の特別対談も必読だ。特別企画では、大統領選を控えるアメリカを斬る。トランプ氏とバイデン氏の第1回テレビ討論の有様から「敗北者は米国民」との声も聞こえたように、わが同盟国が厳しい現実に直面しているのは疑いようがない。ジョセフ・ナイ氏などがアメリカの実情と未来を語る。巻頭インタビューには、「大阪都構想」の是非を問う住民投票を控える松井一郎・大阪市長が登場。特別インタビューには、NEC会長を務める遠藤信博氏が米中摩擦下における日本企業の在り方を語る。