あらすじ戦後日本を代表するベンチャー企業ソニー。その創業者である井深大は、しかし不思議なことに経営を正面から語った書籍を残していない。そのためもあり、井深の思想、哲学、イノベーションの核心は、いまだ十分に理解されているとは言いがたい。終戦後の1946年5月、生涯のパートナーとなる盛田昭夫と東京通信工業を設立し、ソニーへの第一歩をスタートさせた。日本初のテープレコーダーやトランジスタラジオを商品化。その後もトリニトロン・カラーテレビなど世界初のイノベーションを数々成功させ、ウォークマンは多大な文化的ショックを世界に与えた。あえて困難に挑戦し、みずから道を切り拓き、新しい価値を創造するというソニーの企業姿勢を築いた井深大の核心とは何か。「自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」、その言葉に秘められた願い、思想、哲学を知識創造理論の俊英が読み解く。PHP研究所創設70周年記念出版シリーズ「日本の企業家」第8巻。