「コーポレートガバナンスとは、トップを交代させること」。著者は、コーポレートガバナンスをこう定義します。コーポレートガバナンス改革元年ともいわれる2015年。スチュワードシップ・コードの制定に次ぎ、コーポレート・ガバナンスコードが制定され、社外取締役の実質的義務化も行われるなど、安倍政権の成長戦略の目玉のひとつとなっています。しかし、コーポレートガバナンスは仕組みをつくるだけでは機能しません。実効性のある運用を行うためには、コーポレートガバナンスの本質の理解がとても重要になってきます。本書では、コーポレートガバナンスにかかわる実務を担うビジネスパーソンの方々に、コーポレートガバナンスとはなにか、なぜ今、企業のガバナンスが重要とされているのかについて、わかりやすく解説します。さらに、コーポレートガバナンスについての理解が必要になる背景には、海外も含めた子会社管理など、日本企業にグループ経営の視点を含めた、マネジメントの変革が求められていることがあります。グループ経営の現場で、担当者が抱えている悩みや課題は大きくなっています。本書は、こういった現場の悩みにもこたえる実践書になっています。