世の中を変えた画期的なサービス、大ヒット商品、社員と顧客から愛される企業風土など、名経営者が創り出してきたものの裏側に、どのような経営哲学があるのか。掲載しているどの至言にも共通しているのは、簡潔かつ明快なこと。並外れた努力の果てに成功を収めた者たちの言葉は、決まってコンパクトに集約される。にもかかわらず、時を経ても少しも色褪せない。それは、内容はもちろん、文字から想起される“オーラ”が人を無条件に感動の世界に引き込むからだ。と同時にどこか耳が痛くなるような思いを誰もがするに違いない。日々の生活を送るうえで、「あ、これでは松下さんに怒られるかな」というように、手に取ってくれた読者が思い起こしてくれるようなものに本書がなれば幸いである。