あらすじ大戦後の世界秩序をめぐる闘いとは?ついに成る『一般理論』の刊行、戦費調達問題、ブレトンウッズ協定、難局続きの対米金融交渉、襲いかかる病魔――。経済の不確実性をめぐり思索を重ね、マクロ経済学を生んだ20世紀の最も偉大な経済学者、ケインズ。ギャンブラーでもあり、実務能力に長け、時代を見抜く先見性にすぐれたケインズは、第二次世界大戦と戦後の経済構想にどう関わっていったのか。下巻では、不況の理論的解明、『一般理論』の完成、理論の政策への応用、「ケインズ革命」、ニューディールとの関わり、病魔との闘い、第二次世界大戦と戦費調達問題への対応、大蔵省への復帰、ブレトンウッズ協定につながる戦後の経済秩序の構想、難航をきわめた戦時下での対米金融交渉、そして心労を重ね死に至るまでの後半生を描く。