幸せが続くまちを支える「経営」と「テクノロジー」「パーパス都市経営」が未来を拓く「パーパス都市経営」とは、「パーパス経営」と「都市経営」を併せ持つ言葉として、本書で新しく定義したものです。「パーパス都市経営」が目指すのは「幸せが続くまち」です。それは「ウェルビーイングが高いまち」であるとも捉えられます。まちのパーパス(存在意義)となる「ウェルビーイングの向上」の実現に向けて、民間の行動原理の観点を取り入れた「経営の視点」と「データ」を活用しながら、経営を持続的に回し続けていく。それが「パーパス都市経営」です。人口減少、少子高齢化、インフラ老朽化が進むなか、効果的な手立てを打つことができずに、孤独で不便な生活を受け入れたまちになるのか。最先端の技術、新しいビジネスで課題を解決し、地域コミュニティに支えられて、住民がウェルビーイングの高い暮らしを営むまちになるのか――。明るい未来には「パーパス都市経営」が欠かせません。そのカギを握るのは「データ活用」「スマートシティ」「都市OS」「投資と回収への意識」です。「パーパス都市経営」は、まちづくりを担っている自治体だけがかかわるものではありません。そのまちに暮らす住民や、まちづくりに役立つノウハウを持つ企業や団体なども「パーパス都市経営」に関与するパートナーになります。健康、交通、観光、防災といった分野で、どのような新たなビジネスを生み、ウェルビーイングを高めていくのか。本書では豊富な事例をもとに、データを活用した新しいビジネス展開のヒントをご提供します。