あらすじ1991年から6年間にわたり、米国アイダホ州で、オオカミの群れがくらすエリアにテント建てて寝起きし、観察をつづけた夫妻による記録。2人の記録はありのままのオオカミの姿を捉え、オオカミへの憎悪を生んだ根強い誤解を払拭し、全米の世論を動かすまでに至った。本書では6年のあいだに2人が目にした行動や事件について、ときに他の研究事例を参照しつつ、温かな眼差しで綴られる。各章ごとに、オオカミが仲間を思いやる心、チームワーク、遊び、他者への敬意、好奇心、群れの文化、弱者への慈しみなどについて、ソートゥース・パックや他の群れのエピソードを挙げて軽快に語っていく。アルファのカモッツとチェムクをはじめ、ソートゥース・パックを構成するオオカミのキャラクターはみな魅力的で、まるで隣でオオカミたちがじゃれあっているような気分になるだろう。