あらすじ似たところがひとつもないために自分を疎んじている父、美しく、表面上は優しいが自分にまったく無関心な母――14歳の俊一はひととのつながりが極端に少ない、音楽だけの世界で生きているような少年だった。 苦痛でならない学校生活の唯一の楽しみは、昼休みと放課後のわずかな時間、音楽室でピアノを弾くこと。そんな俊一に、ある日、一人のクラスメイトが声を掛けてきて、俊一は彼とともに帰途に着く。 ところがその頃、俊一宛に知らない男から毎日のようにラブレターが届いており、俊一が彼と連れ立って帰宅したことで、その《ストーカー》からの手紙は狂気を帯びてゆくのだったが……