あらすじ女優の母親によく似た美貌を持つ銀河は、激烈な恋に落ちてしまう。相手は二十も年上の、楚々とした人妻――田代俊一だった。 俊一と会う機会を作れないまま、銀河はひたすら彼への執着と恋心を募らせていた。どの場面も目に焼き付いているのに、銀河の父、渥美公三に抱かれるビデオを、ことあるごとに引っ張り出しては貪るように眺めてしまう。白くたわむ、なめらかな肢体。清純そうで淫乱な魔性――それが俊一の姿だ。 ある晩、映画監督に飲みに誘われる。相手が男だということは隠し、問われるままに銀河は俊一への想いを監督に打ち明けた。それはあまりに歪んだ、狂った≪初恋≫の告白だった――