神学者にして牧師の著者は、「神の痛みの神学」を提唱した。「神の痛み」とは、神が神の愛に反逆し、神にとって罪人となった人間に対して、神自身が怒りを自らに引き受け、その上で罪人を愛する神の愛のことである。また、著者は日本基督教団内部における、会派問題に対処したり、信仰告白の制定などにも貢献したことでも知られている。その著者による、日本のおけるキリスト教の存在と歴史の解説である。
【目次より】
I
日本のキリスト教
「日本の神学」ということ
II
『神の痛みの神学』について
「神の痛みの神学」をめぐる外と内
ヨーロッパ神学との対話のために
III
内村鑑三における「世界」と「日本」
小塩力著『高倉徳太郎伝』をめぐって
簡朴に静寂に重厚に 小塩力の神学
学生キリスト教運動(SCM)の歴史を回顧して
IV
エキュメニズムの理解
モントリオール通信
日本基督教団信仰告白について
宗教改革と日本基督教団
日本基督教団二十五年の歩み
教団二十五年
V
他宗教への態度
『維摩経義疏』の一節
日本の宗教哲学
田辺 元
田辺先生をしのぶ
田辺先生における師弟関係
VI
ヘブル書十一章三節についての一考案
キリスト論における苦難の問題
イエス・キリストの苦難と復活
キリスト教教育の神学的検討
山本新著『文明の構造と変動』について
『氷点』をめぐって
世俗の問題
発表年月
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