文学研究の大家が、日本文学における「男と女の間」について問題史的に考究したのが本書である。神話の「性」、古事記の男と女、万葉の恋歌ノート、伊勢物語と色好み、源氏物語の好色性、兼好の「色好み」論の6章で構成される。
【目次】
目次
序
一 神話の「性」 伊邪那岐・伊邪那美の二神をめぐって
二 古事記の男と女 集団的なものから個人的なものへ
(1) 伊邪那岐命と伊邪那美命、あるいは国生みについて
(2) 大国主神の婚姻、あるいは国覓ぎについて
(3) 大雀命と石之日売命、あるいは嫉妬について
三 万葉の恋歌ノート 「恋ひ死ぬ」「恋ひわたる」「恋ひわぶ」考
四 伊勢物語と色好み 男と女の人格的平等性について
(1) 閑暇と色好み
(2) 色好みと「昔男」
五 源氏物語の好色性 犯しと贖罪
(1) 一条天皇と道長
(2) 紫式部と光源氏
六 兼好の「色好み」論 情趣としての恋
注
あとがき
索引(人名・書名・事項)
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